キムチは、主原料の種類、形態、使っている副材料の種類及び使い方によっていろいろと区分され、専門研究機関の調べによると、キムチの主原料による分類で187種に上っています。
内訳は、白菜キムチ類25種、大根キムチ類62種、キュウリキムチ類10種、その他野菜キムチ類54種、海藻類キムチ類5種、その他のキムチ21種となっています。
キムチは、漬ける時期によって四季キムチとキムジャンキムチに区分します。
さらに四季キムチは、その使われる旬の原材料によっていろいろと分けられます。
まず、春には初物白菜キムチ(ヘッベチュキムチ)とナバクキムチが食慾をそそリ、夏には、さっぱりとしたキュウリキムチ(オイキムチ)が夏の蒸し暑さを冷やしてくれます。
秋になると、丸白菜キムチ(トンベチュキムチ)や大根角切リキムチ(カクテキ)、チョンガキムチが旬で、冬には丸白菜キムチ、ドンチミ、チョンガキムチ、 カクテキなどが主体となります。
一般的にキムチといえば丸白菜キムチ(トンベチュキムチ)を意味しますが、地域による特徴を見ると、北方の寒い地域では、塩辛くなく唐辛子や魚の塩漬もあまり入らない白菜キムチ(ベクキムチ)、包みキムチ(ボサムキムチ)、トンチミキムチが多いのに対し、南方の温かい地域では、唐辛子や塩をたくさん使ってキムチを漬けるのが特徴となっています。
キムジャンキムチは、冬場用の副食として初冬に沢山作っておき、それを翌年の春、野菜の初物が出るまで食べるキムチでしたが、最近は白菜が年中供給されるようになってからは、昔よりは少なくなりました。
トンチミは、さっぱりとした汁の味が魅力的な水キムチで、ねぎや青唐辛子、梨などを入れて漬けるとさっぱりであっさりとした味が楽しめます。韓国では昔からお餅を食べる時に欠かせないキムチです。
白菜を若干塩漬けしてから、白菜の茎間ごとに大根の千切り、せり、松の実、梨、栗、糸唐辛子、にんにく、生姜などを入れ、その上に塩水を充填して漬けるもので、寒い北地方の代表キムチです。
白菜と大根を広々と薄く切り、薬味を入れ、汁を充填して作ります。
白菜の味とカクテキの味を同時に味わえるキムチで、汁がきれいで、味が淡白であるのが特長です。
白菜の葉で薬味を包んで漬けるボサムキムチは、北朝鮮の開城地方の代表キムチです。薬味を食べやすい大きさに切って包むので食べやすく、一般に煮た豚肉と一緒に楽しみます。
小ねぎをいわしの塩辛汁に漬けて作るねぎキムチは、ねぎの歯ごたえが良く、発汗作用により消化促進効果に優れているキムチです。